音楽の行方

2015/11/17

  投資の関係で企業のIRを順繰りに見ていると、最近ドリームインキュベータという会社がライトパブリシティと業務提携というのを見かけ「はぁ~?w」とか思ってウェブサイトを覗いてみると、特別顧問に元SME社長の丸山茂雄氏も着任されているのを知り「懐かしい時代があったなあ」なんて思ってしまいました。興味ある人はドリームインキュベータのサイトで他の特別顧問も見てみると、いろんな意味で面白いですw

  「懐かしい時代」と書いたのは…10年前、丸山氏がmf247という音楽配信サイトを立ち上げられたのですが、ブログもされていて興味深かったのでTBをかけて自分のブログで記事にしたことがあります。すると氏はそれに応えて記事にされたのですが、当時としてはもっともな意見と私も感じていたものです。下にリンクしておきますので興味ある人はどうぞ。特に丸山氏のジェフベックの日本公演の話は解りやすい例だと思います。

丸山茂雄の音楽予報

N2の音楽作品ブログ
(ちなみにN2とは当時使っていた私のハンドルネームです)

  しかし、世間の音楽の嗜好はそんなのを無視して、どんどん違う方向へ進行したんですよね、これがw たぶん、例えばジェフベックの話で言えば、ジェフベックで感動してこだわりを持っている人はジェフベックに次ぐ新人の出現を待っていると我々も、多分ジェフベック好きの人もそう思っていたはずなのですが、実は違った。ジェフベック好きは次のジェフベックは受け入れなかったと今は感じるのです。

  解りやすい例をあげれば、ニコニコ等のコメントが入る動画サイトでアニメを見ていると、批判的なコメントが多くつきます。「誰々の作品と似てるが薄い」とか「なんちゃらのほうと比べたらショボイ」という感じです。なるほど。「自分が一番いいと思ったもの」より同等のものが現れたとしても、それを認めないというのは人間の特性としてありますね。

  というわけで、ジェフベック世代はその時代の音楽ばかり聴き続けるし、若い人は自分の時代の娯楽としての音楽を追求するしで、ここで言う価値のある音楽は求められなかったという結果が出ました。価値のある音楽という表現は曖昧ではありますが、もう今は意味のない話ですし、錯覚を多く含んでいる話でもあるので割愛します。もちろんそれだけが原因ではないですよ。マイケル・ジャクソン以降、動画がつかない音楽はすたれ、そのうち音楽と動画の重要性の主従関係が入れ替わったというのもあります。他、さまざまな原因が考えられますが、それを解き明かす目的の記事ではないので、この話はこの辺で。

  そして現在、相変わらずの音楽が大半を締めるのですが、面白くて聴ける音楽も多く登場してきました。相変わらずの音楽が生き残っているのはジェフベックの話と半分似ていて、それぞれの年代に育った人は、同じような音楽を嗜好し続けるということです。反面、初音ミクが最も代表的な現象だと思いますが、そういうエンターテインメント性が大きい音楽が多く出現して来ました。実際私が最近よく聴いている傾向のカテゴリーでもあります。当分このまま音楽は変化せず、バリエーションを増やしながら続いて行くことになるでしょう。

  次なる音楽ですが、クラウド上のコンピュータ・AIが作詞・作曲・編曲・演奏・歌唱を実行するものが出て来ます。実際アプリやネットで自動作曲するサービスが始まっていますが、この技術がもう一息進化し、ボーカロイドが物理フィジカルモデリングになった時がその時期かもしれません。出版側が発信するコンテンツは楽曲や歌手ではなく、AI上で音楽や映像を現出させるプログラムを走らせるためのアルゴリズムやパラメーターになります。

  ここまで行くとバーチャルエンターテインメントの進化が加速し、関連業種も同時に盛り上がり始めるでしょう。そしてどんどんリアルがセカンダリーに追いやられて行きます。もちろんこれらコンテンツは、欧米も狙える音楽・キャラクターエンターテインメントになると思います。

  詳細やビジネス展開を書くと話が長くなり、事業企画書のようになってしまうのでそろそろやめます。簡潔にまとめると「アルゴリズムとパラメーター」という部分がミソです(笑)いずれにせよ音楽は以前の私が考えていたような悲観的な方向へではなく、興味深く楽しいものがボチボチ出現してきました。かなり長い間、主にヨーロッパのジャズくらいしか音楽にお金を払わなかったのですが、最近は僅かながら気に入った日本の音楽にお金を払うようになっています。